胃腸も8時間労働の方が幸せ⁉ 白湯と間欠的断食で快調&アンチエイジング

朝食を白湯にするとデトックス効果で冷え性が改善する

「ダイエットの大敵、便秘!私はこうして克服(こくふく)しました」という記事に、オールブランや朝食後のコーヒーで便秘を克服した話を書きましたが、実は今は朝に食パンを食べるのをやめ、午前中はひたすら白湯(さゆ)を飲むようにしています。

薬剤師・鍼灸師(しんきゅうし)の平地治美さんによると、朝に白湯(さゆ)(50~60℃程度)をゆっくり一口(ひとくち)ずつ飲むと、胃腸が温まって前の日の老廃物(ろうはいぶつ)をすっきり洗い流してくれるそうです。

また、食事のとり方については様々な考え方があり、朝食()きは良くないという意見も多くありますが、本来は午前中は老廃物(ろうはいぶつ)を出す「デトックス」タイム。

朝食をとらない方が、前日までに()まった毒素(どくそ)が出て血の(めぐ)りが良くなり体が温まるそうで、私も自分の経験から今はこの考え方に共感しています。

実際、朝に食パンを食べるのをやめたら、長年の冷え性がウソのように治ってしまいました。

それまで朝食を抜くのは良くないと信じていたのですごくびっくりしましたが、慣れると午前中の空腹感が心地よく感じられるようになりました。

胃腸くんたちのワークライフバランスを考える

医師の鶴見隆史さんの著書『朝だけ断食で9割の不調が消える!』によれば、朝はまだ胃腸が目覚めていないのに朝食をとってしまうと、内臓に大きな負担がかかってしまい、消化不良を起こしてしまうそうです。

胃腸くんたちが寝ぼけまなこのところに「働け働け」と強制するわけですから。

しかもそんな状態で朝食をとると、健康のカギを握る「酵素」が無駄遣(むだづか)いされてしまい、さらに体に負担がかかって不調や病気の原因になってしまうそうです。

「酵素」は生命活動に欠かせないものですが、体内で一日に生産できる量は限られています。

必要に応じて消化酵素になったり代謝(たいしゃ)酵素になったりするので、食事で消化酵素をたくさん使ってしまうと、代謝(たいしゃ)酵素として使える分が減ってしまうのです。

代謝(たいしゃ)酵素は、古い細胞を新しいものに入れ替えたり、老廃物(ろうはいぶつ)を体の外に出したり、取り入れた栄養をエネルギーに変えたり、免疫(めんえき)やホルモン、神経などの働きやバランスを整えたりするなど、非常に重要な役割を果たしています。

そこで朝食をとるのをやめれば、消化酵素を節約して代謝(たいしゃ)酵素を増やせるわけです。

代謝(たいしゃ)酵素が増えて代謝(たいしゃ)機能がスムーズに働けば、免疫(めんえき)力や自然治癒(ちゆ)力もアップし、元気に過ごすことができるのです。

全米ベストセラーの『LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界』によると、最近の研究では、新しい画期的な健康増進法として「間欠的(かんけつてき)断食(だんじき)」が注目されているそうです。

食事の量は普段と変えずに食事を抜く期間を周期的に差し挟むというもので、例えば夜の8時から翌日の正午(12時)まで16時間連続で食事をとらないようにすると(朝食をとらないということ)、アンチエイジング効果が高いそうです。

他方で、昼の12時から夜の8時までの8時間は栄養を消化・吸収する時間なので、この時間内に食事(昼食や夕食など)をした方が胃腸くんたちにとっても好都合で、8時間労働がワークライフバランス的に良さそうです。

朝は自家製生野菜ジュースと白湯でスッキリ快便

ただし私の場合、朝食を完全に()いてしまうとお通じが悪くなってしまうので、消化が良く酵素が豊富で内臓にあまり負担がかからない生野菜ジュースを作って飲んでいます。

内臓に負担をかけるのは、焼いたり揚げたり煮たりと高温で加熱したものを食べること。

食べ物に含まれている酵素は加熱すると壊れてしまうので、加熱した食べ物は内臓が大量の酵素を出して分解・吸収しなければならないのです。

ちなみに、高温加熱したものだけでなく、食品添加物や薬などの加工品も消化酵素を大量に消費します。

半年で20kgの減量に成功した美容ライターの藤井香江さんによると、午前4時から正午までは代謝酵素が働く「排泄(はいせつ)」の時間なので、朝に酵素や酵素の働きを助けるビタミン・ミネラルなどを含む果物や野菜を使った生ジュースを飲めば、消化酵素を浪費せずに排泄(はいせつ)をスムーズにすることができるのだそうです。

実際、自家製生野菜ジュースを飲んだ後に白湯(さゆ)をゆっくり味わって飲むようにするとお通じがあります。

体内にある酵素が限られているなら、酵素の豊富な生野菜ジュースで(おぎな)ってあげればいいわけです。

しかも朝に生野菜ジュースを飲めば脳に必要な糖分も補給できるので、午前中に頭が働かなくて困るということもありません。

ササっと作れて飲みながら作業できる生野菜ジュースは、忙しい朝にピッタリで良いこと()くめです(自家製生野菜ジュースの作り方や詳しい効果については、こちらの記事をご覧ください)。

ちなみに「自己受容ダイエット―甘いものが好きな自分を受け入れてストレス対策」という記事にも書きましたが、コーヒーを飲み過ぎると老化が進んでしまったり、コーヒーに含まれるカフェインが体調不良の原因になってしまったりします。

そこで、コーヒーを飲んでいいのは外食など特別な時だけにし、基本的には白湯(さゆ)やカフェインの入っていないルイボスティーなどを飲むようにしています。

でも(いま)だに自家製生野菜ジュースと白湯(さゆ)だけではお通じがないときは、コーヒーに頼ってしまいますが(汗)

やっぱりコーヒーの味と香りが好きなんですよね。

朝食をとらない方が、腸がキレイになり食費も時間も節約できる

先ほどもご紹介した医師の鶴見隆史さんの著書『朝だけ断食で9割の不調が消える!』によれば、便意をもよおすメカニズムは二つあるそうです。

一つ目は「胃・大腸反射」というもので、食事をすると大腸がぜんどう運動を起こして便を直腸へ送り出す作用です。

例えば、私が朝食にオールブランを食べて排泄(はいせつ)(うなが)していたのがそうです。

私は宿便(しゅくべん)がとれたと(よろこ)んでいましたが、それはすでに消化されたものが押し出されただけで、腸が完全にキレイになったわけではないそうです(汗)

「胃・大腸反射」はコップ一杯の水でも起こるそうで、わざわざ一食分の食事をとる必要はありません。

このメカニズムは空腹時に胃が(ふく)らむと起こるので、わざわざ食事をとる必要はなく、水や白湯(さゆ)を飲むだけで充分なのです。

つまり、朝食をしっかりとらなくてもいいということです。

便意をもよおすメカニズムの二つ目は、モチリンというホルモンの作用によるものだそうです。

モチリンは食後8時間を過ぎたあたりの空腹時に分泌(ぶんぴつ)され、腸の動きを活発にして腸に残った老廃物(ろうはいぶつ)をキレイに出してくれます。

(なか)()いたときにグーっと鳴ってしまうのは恥ずかしいですが、これこそモチリンの分泌(ぶんぴつ)が高まっているサイン。

モチリンは空腹時間が長ければ長いほど分泌(ぶんぴつ)され、腸の中がどんどんキレイになっていくそうです。

そんなわけで、朝食をとらずに午前中は水や白湯を飲むだけにした方が、便秘も解消し、腸の中もキレイになって元気に長生きできるのです。

朝食をとらなければ、朝の忙しい時間に朝食の準備をしなくて済むので、時間もお金も節約できます。

それで健康になって医療費も減らせれば、浮いたお金は自分がやりたいことや好きなことに使えます。

まあ、私は朝食代わりに生野菜ジュースを作って飲んでいるので、まだその域には達していませんが。

これからどうするか

今後はできる範囲内で自家製生野菜ジュースに頼らずに朝食をとらない日を作り、空腹時に出てきて腸の動きを活発にしてくれる「モチリン」ちゃんの力を借りて、腸の中がキレイになるよう努力していきたいと思います。

参考文献
『PHP 老けない人の最強!食事術』(2020年 PHP研究所さん)
『朝だけ断食で、9割の不調が消える!』鶴見隆史さん(2015年 学研パブリッシングさん)
『LIFESPAN(ライフスパン)ー老いなき世界』デビッド・A・シンクレアさん、 マシュー・D・ラプラントさん、梶山あゆみさん訳(2020年 東洋経済新報社さん)
『酵素たっぷりで「やせ体質」になる!「朝ジュース」ダイエット』藤井香江さん(2011年 講談社さん)
『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい カラダが糖化しない賢い生活術』牧田善二さん(2012年 SBクリエイティブさん)
『50歳を超えても30代に見える生き方』南雲吉則さん(2011年 講談社さん)
『PHP 「いいこと」を引き寄せる人 新春保存版』(2020年 PHP研究所さん)