自己受容ダイエット―甘いものが好きな自分を受け入れてストレス対策

チョコレートケーキ

習慣になってしまったストレス食い

前回の「自己受容ダイエット―まずは太っている自分を受け入れてストレスをなくす」という記事でも書きましたが、私は典型的なストレス太りタイプ。

私が太った最大の原因は、ストレスで甘いものやスナック菓子を一気に大量に食べてしまうことでした。

ストレス太り解消のため、ストレスそのものを軽減しようと今の自分を認め、太った自分を受け入れられないことによる大きなストレスはなくなりました。

でも日常生活での小さなストレスが積み重なってくると、ついつい甘いものに手を出したくなってしまいます。それではいつまで経っても()せられません。

太りたくなかったらダイエットをやめよう⁉

そこで、食べること以外で何か時間も手間(てま)もあまりかからないストレス発散法(はっさんほう)はないか考えてみました。

すると、私は中高生のころ音楽にハマっていて、よくコンサートやライブに行っていたことを思い出しました。

その当時は勉強中スランプに(おちい)ると、好きな音楽を聴いたり歌ったりしてリフレッシュしていたのです。

ちなみに、そのころはダイエットとは無縁(むえん)でした。ダイエットなんて全く必要なかったのです。

逆説的ではありますが、太りたくなかったら、食事制限等のダイエットに焦点(しょうてん)を当てるのではなく、夢中になれるものや食事以外のストレス発散(はっさん)法を見つける方が近道だったのです。

「あれを食べてはいけない、これを食べると太る」と食べることばかり考えていると、それがストレスになり、かえって食べたくなってしまうのです。

ダメと言われると(かえ)って食べたくなるのは私だけでしょうか?

リズムに乗ることでストレス発散)

そうか! 音楽は私の心の処方(しょほう)せんだったんだ。

大学に入ってからいろいろなことに興味を持つようになり、忙しくて音楽から離れてしまっていましたが、それからは好きな音楽を聴いたり歌ったりすることで気持ちを切り替えるようにしていきました。

そういえば、リズムに乗っているとセロトニン(別名幸せホルモン)がたくさん出て楽しくなってくると何かの本に書いてあったな。

ちなみに、セロトニンが少なくなってくると、食欲がコントロールできなくなってしまうようです。

筋肉研究の権威(けんい)として知られる石井直方(なおかた)さんの『35歳からの美女の筋トレ』には、以下のように書かれています。

極度のストレスを感じると、脳内のセロトニン(神経伝達物質)の分泌(ぶんぴつ)量が低下します。セロトニンは満腹中枢(ちゅうすう)をコントロールする神経伝達物質ですから、その分泌(ぶんぴつ)量が低下すると、食欲がコントロールできなくなって異常をきたし、どんなに食べても満腹感を感じられなくなってしまいます。

そうか、セロトニンはお(なか)がいっぱいになったと脳に伝えてくれるのか。

だからストレスがあまりにも強かったとき、セロトニンがあまり出なくなって、食べても食べても満腹感がなくて気持ち悪くなるまで食べ続けちゃったんだな。

甘いものが好きな自分を受け入れるーキーネーシス的人生とエネルゲイア的人生

話をストレス発散(はっさん)法に戻しますと、音楽を聴いたり歌ったりすることでかなりストレスは緩和(かんわ)されました。

でも…やっぱりチョコが食べたい! 早く()せたいからとチョコ等の甘いものを食べないようにしていたことがストレスになってしまいました。

そこで、素直に甘いものが大好きな自分を認め、1日1つだけチョコ菓子等を食べていいことにしました。1日1つだけなので自分が本当に食べたいものを真剣に選びます。

そして、それをきれいにお皿に盛り付け、ルイボスティーを入れて、ゆっくり味わっていただきます。ときには、お気に入りのカフェでケーキとコーヒーや紅茶をいただくことも♪

ちなみに、ルイボスティーにはアスパラチンなど様々(さまざま)なポリフェノール、コーヒーにはクロロゲン酸というポリフェノール、紅茶には紅茶ポリフェノールが(ふく)まれていて、これらは血糖値を下げてくれるそうです。

甘いおやつのお(とも)にすれば血糖値の急上昇を(おさ)えてくれます。

血糖値が急激に上がると太ってしまうので、私は必ず甘いものと一緒にポリフェノールが入ったコーヒーやお茶を飲むようにしているのです。

ただし少量ではありますが、コーヒーにはAGE(終末(しゅうまつ)糖化(とうか)産物(さんぶつ))という強い毒性を持った物質が(ふく)まれていて、飲み過ぎると老化が進んでしまうそうです。

そういえば、コーヒーが苦手な夫はほうれい線がない!

AGE(終末(しゅうまつ)糖化(とうか)産物(さんぶつ))とはAdvanced Glycation End-productsの略で、タンパク質と糖質から最終的に生まれる物質の総称です。

心臓病や脳卒中を招く動脈硬化、がん、骨粗鬆症(こつそそうしょう)、変形性関節炎症、認知症、肌のシミやシワなどの老化を加速させる元凶(げんきょう)となることが報告されている書籍等があります。

AGEが体内にたまると老化が進むので、若さを保つためにはAGEを摂り過ぎないように気をつけることが重要なのです。

ちなみにAGEは、ポテトチップスやフライドポテト、フランクフルト、チーズ、ピザ、マカロニグラタン、クッキー、ココア、パンケーキ、ワッフルなどにたくさん入っています。怖いくらい私の大好きなものばかり…

それはさておき、コーヒーや紅茶、チョコ等に(ふく)まれるカフェインは、不眠、胃や腸の不調を引き起こすことがあります。

鉄分を吸収しにくくしたり、体内のビタミン・ミネラルを消耗(しょうもう)させたり、()り過ぎればホルモンバランスを(くず)したりするとも言われています。

そんなわけで、大好きなコーヒーを飲むのはカフェでときどきお茶するときだけと決め(一番AGEが少ないのが()れたてのドリップコーヒーだそう)、ふだんはルイボスティーや白湯(さゆ)、麦茶、ミネラルウォーターなどAGEやカフェインの入っていないものを飲むようにします。

キーネーシス的人生とエネルゲイア的人生
アドラー心理学では、人生をどのように考えるかを「キーネーシス的人生」と「エネルゲイア的人生」という二つの言葉で説明し、後者の「エネルゲイア的人生」を理想とします。

「キーネーシス的人生」とは、未来を見据(みす)えてなるべく早く効率的に目標を達成しようと、目標を達成するまでは準備期間でしかないと考えて人生を先延ばしする生き方です。

一方「エネルゲイア的人生」は、過去や未来を見ず現在にスポットを当て、いつ自分の人生が終わってしまっても後悔しないよう「いま、ここ」を真剣に丁寧に生き、プロセスを重視する生き方です。

私は早く痩(や)せたいからとチョコ等の甘いものを我慢(がまん)し、今は痩せるまでの準備期間だと考えて、甘いものを食べる楽しみを先送りしていました(キーネーシス的人生)。

でもそんなダイエットは続かず、ちょっと痩(や)せると気が緩(ゆる)み、反動で甘いものを食べすぎてしまいました。結局いつまで経っても痩せず…

そこで、ダイエット中でも甘いものを食べていいことにしました。もちろん好きなだけ食べていいわけではありません。

自分が本当に食べたいと思うものを少量だけ厳選し、自分へのご褒美(ほうび)として、お茶と一緒に味わって食べるようにしたのです。

すると、甘いものを食べて今を楽しみつつ、ダイエットも続けることができました。

目標体重に達するまでは準備期間だと考えるのではなく、今を真剣に丁寧に生き、地道に努力していれば、いつのまに痩せているのです(エネルゲイア的人生)。

甘いものは量より質

私に必要なのは、体ではなく心の栄養。お金や手間(てま)(ひま)かけていただくスイーツは、1日1つでも十分満足感があります。

一方で、いかに今まで食べることが作業になってしまっていたか気づきました。

医師の南雲(なぐも)吉則(よしのり)さんも『50歳を超えても30代に見える生き方』の中で、次のように書かれています。

甘いものが好きな人は、有名パティシエか老舗(しにせ)の和菓子屋が作ったものしか食べないようにルールを変えてみてください。良質なものを少量いただくことで、無上(むじょう)の幸福感が得られるようになります。そうすれば、目の前にある(ふくろ)菓子(がし)やコンビニの菓子(かし)には手を出さなくなるでしょう。

まあ、私はコンビニのお菓子(かし)でも結構(けっこう)満足できちゃいますが(苦笑)

今はコンビニのデザートも企業努力でかなりレベルが上がっていますからね。

でもそればかりだと物足りないときもあるので、お財布(さいふ)と相談しながら時々プチ贅沢(ぜいたく)をして高品質のものを食べるのがいいのかなと思います。

おやつタイムがストレス食い対策に

それからは、毎日甘いものを少量味わって食べるようにしました。

すると、気づけば幸せなおやつタイムがストレス()い対策にもなっていました。

チョコを少量味わって食べることで日々のストレスが緩和(かんわ)され、ストレスがたまりにくくなり、ストレス()いに走らなくても()むようになっていたのです。

ちなみに、私は仕事や家事が()んで一息(ひといき)ついたときに自分へのご褒美(ほうび)として甘いものを食べます。

というのも、甘いものを食べると血糖値が急激に上がり一時的に幸せな気分になるものの、今度は血糖値が急激に下がってしまい、眠くなったり集中力が落ちてしまったりするからです。

甘いものの摂り過ぎは脂肪の増加と糖尿病を招く

また、1日1つだけ甘いものを食べていいことにしたのには重要な理由があります。

食べたいものを厳選して大切に食べるためというのもありますが、甘いものの()り過ぎは身体(からだ)に悪いからです。

甘いものを食べると、インスリンというホルモンが出てきて糖が脂肪になります。

そして、甘いものを()り続けるとインスリンが出続け、脂肪がどんどん増えていきます。

その結果、脂肪が増えすぎて、体があまりインスリンに反応しなくなり糖尿病になってしまうのです。

実は、先ほどご紹介した医師の南雲(なぐも)吉則(よしのり)さんは、甘いものがいかに身体(からだ)に悪いか力説(りきせつ)されています。

甘いものは良質なものを少量だけ食べるようにとのアドバイスは、あくまで、私のようにどうしても甘いものがやめられない人のためで、基本的には甘いものはなるべくやめるよう助言されています。

可能ならば、甘いものは食べないに越したことはないのです。

身体(からだ)に悪いとわかっていながら、甘いものがやめられない自分にほとほと(あき)れてしまいますが、私の場合は甘いものを我慢(がまん)したときのストレス(ばく)()いの方が危険なのです。

それこそ糖尿病まっしぐらですから(汗)

これからどうするか

こうして私は、甘いものが好きな自分を認めて少量ならおやつを食べていいことにし、大好きな音楽を味方(みかた)につけてストレス太りに気をつけることにしました。

いよいよここからが本当のダイエットです。

参考文献
『35歳からの美女の筋トレ』石井直方さん(2010年 三笠書房さん)
『心理学の先生が教える「読む」だけダイエット』市村操一さん、小澤まやさん (2006年 三笠書房さん)
『50歳を超えても30代に見える生き方』南雲吉則さん(2011年 講談社さん)
『甘いものは脳に悪い』笠井奈津子さん(2011年 幻冬舎さん)
『朝だけ断食で、9割の不調が消える!』鶴見隆史さん(2015年 学研パブリッシングさん)
『老けたくないなら「AGE」を減らしなさい カラダが糖化しない賢い生活術』牧田善二さん(2012年 SBクリエイティブさん)
『嫌われる勇気』岸見一郎さん、古賀史健さん(2013年 ダイヤモンド社さん)
『伝えることから始めよう』高田明さん(2017年 東洋経済新報社さん)