家計簿をつけるのが面倒でなくなる魔法⁉
私は今でこそ家計簿をしっかりつけていますが、結婚する前はお小遣い帳をつけ続けることすらできませんでした。
というのも、かつての私はお金が入ってきてもすぐ使ってしまうので、あっという間にお小遣い帳をつけ終わってしまい、この作業に何か意味があるんだろうか、面倒なだけではないか、と思っていたからです。
お金がどんどん無くなっていくのを見るのが嫌だったというのも大いにありますが(汗)
そんな私が、なぜ結婚してからはずっと家計簿をつけ続けられているかというと…お金が貯まるからです!
しっかり目標を立てて戦略的に家計簿をつけていると、魔法がかかったように、ほぼ自動的にお金が貯まっていきます。
すると、家計簿をつけるのが面倒どころか楽しくなってくるのです。
家計簿を手帳のように使い、脳をフル稼働させる
目標を立てて戦略的に家計簿をつけるというのは、お金を何のために(目的)、いくら(金額)、いつまでに(期限)貯めるかという具体的な目標を立て、計画的にお金を貯めて使っていくために家計簿をつけるということです。
家計簿を単なる記録ではなく、夢を実現するための手帳のように使うわけです。
特にお金の使い道を具体的に決めることが重要で、たったそれだけで驚くほどスムーズにお金が貯まっていきます。
貯めたお金の使い道(目的)を具体的にイメージすると、人間の脳はそれが真実だと信じて、その実現に向けてフル回転しはじめるからです。
医学博士・農学博士の佐藤富雄さんの言葉を借りれば、脳の「自動目的達成装置」が稼働しはじめるのです。
精神科医である斎藤茂太さんの『脳を鍛える50の秘訣』には、次のように書かれています。
イメージが大事な理由は、脳のしくみにある。
脳にとっては、脳のなかを流れる情報だけが真実なのである。現実には間違った情報であっても、脳が信じれば、それは「事実」になるのだ。
逆に言うと、使い道を決めずに漠然とお金を貯めようとすると、脳には具体的なイメージがないため、モチベーションが上がりません。
その結果、いくらかお金が貯まっても行き当たりばったりで使ってしまいがちになり、なかなかお金が貯まらないのです。
小さな成功を重ねて脳を刺激するとお金が貯まる
しっかり将来を見据えて中長期的な目標を立て、その目標を月単位で細分化すると、お金を貯めるのが楽になります。
時間をかければかけるほど、毎月の貯蓄額を少なくすることができ、月々の負担を軽くできるからです。
そして、月々の目標額を達成して小さな成功を重ねるたびに脳が刺激され、快感を求めて翌月も目標を達成しようという意欲が湧いてきます。
月々の目標額をちょっと頑張れば達成できる額にして、この「もっと、もっと!」と快感を求める脳の生体メカニズムを活用することが、やる気を持続させ、確実にお金を貯めるコツです。
例えば、友人の結婚式に参加することになった場合、ご祝儀だけでも3万円くらい必要になりますが、これを毎月の収入から全額捻出するのはけっこう大変です。
でも結婚式の予定はたいてい半年以上前から分かっていることが多いので、例えば半年前からちょっと出費を抑えて毎月5千円(30,000÷6=5,000)ずつ積み立てておくのです。
このとき、式を挙げる友人の喜ぶ姿や、友人の結婚式で食事や談笑を楽しむ自分をイメージしながら貯めるのがポイントです。
結婚式の日までお金を使わずに我慢するという発想ではなく、お金を貯めながら友人の結婚式の日を楽しみに待つのです。
そうすると、結婚式の近くになって予算のやりくりを心配しなくて済んで式当日も心おきなく楽しめますし、結婚式までお金を貯めている間も楽しく過ごせます。
旅行は、計画を立てるのも出発の日を待つ間も楽しいし、実際に行くのも楽しいというのと同じ感覚です。
また、毎月の収入の中から少しずつお金を積み立てているのでボーナスを当てにしなくて済み、ボーナスは自分の好きなことに使ったり貯蓄にまわしたりできます。
最悪ボーナスが出なかったり、減ってしまったりしたときも、ボーナスを当てにしていないので慌てなくて済みます。
月々の積立金はどうやって捻出するのか
でも家計状況によっては、少しずつだとしても毎月の収入からお金を積み立てていくのが難しい場合もあります。
その場合には、まずはあの手この手で支出を減らします。
住居費などの固定支出以外で一番節約できるものといえば、やはり食費。
「料理本は電子化してスマホに入れておくといつでもどこでもレシピを見れて便利だし食費を節約できる」という記事に詳しく書きましたが、家にある食材の在庫を確認し、賞味期限が切れそうなもの、早く使った方が良さそうな食材などを使った献立を1週間分(平日の分のみ)まとめて作り、買い足す食材をメモして買い物に行きます。
そして、淡々と献立通りに食材を使っていき、予定通りに使いきれなかった食材や頂き物などは、献立を決めていない週末に活用して調整すれば、食費をかなり減らせると思います。
ふるさと納税を活用して単価の高いお米代などを節約したり、各種ポイントカードを活用して割引を受けたりして、食費を減らす方法もあります。
また、格安スマホなどに変えて通信費を減らす。
電気・ガス料金のプランや会社を変え、自分のライフスタイルに合ったプランにして光熱費を減らす。
生命保険や医療保険などを見直して不必要なものは解約し、共済への切り替えも考える。
子どもがいる場合には、お子さんの習い事などを必要最小限にして教育費を減らす。
ここまでやっても月々の収入から積立金を捻出できないなら、住居費にお金をかけ過ぎている可能性があります。
家賃や駐車場代などの住居費が収入の3割以内に収まっていないのなら、もっと住居費が安い家に引っ越します。
ちなみに持家の場合には、住宅ローンの返済だけでなく、修繕費や固定資産税、マンションなら管理費・共益費・駐車場代なども住居費に含まれるので、しっかり計算に入れます。
住居費が収入の3割を超えていても事情があって引っ越せない場合には、いよいよ収入を増やすことを本気で検討します。
もっと収入の多い仕事に転職するか、起業や副業などをして収入を増やすのです。
これからどうするか
「家計簿で自分の価値観を把握し、お金は自分が幸せを感じることに使う」(前編・後編)という記事にも書きましたが、我が家の場合は、大切な家族、親せき、友人・知人たちと充実した時間を過ごすためのレジャー代や車の維持費を確保することが重要なので、そのためのお金を何とかやりくりして毎月少しずつ積み立てていきたいと思います。
また収入を増やすだけでなく、手に職をつけていくつになっても働けるよう、ネットを通じて仕事を請け負うクラウドソーシングのマッチングサイト、例えば主婦の家事力を活かせる「タスカジ」(公式サイト)、ライティングやデータ入力などの仕事を請け負う「ランサーズ」(公式サイト)や「クラウドワークス」(公式サイト)などに登録して、副業にもチャレンジしていけたらと思います。
『脳を鍛える50の秘訣』斎藤茂太さん(1997年 成美堂出版さん)
『朝の習慣を変えると人生はうまくいく!』佐藤富雄さん(2007年 青春出版社さん)
『定年後でもちゃっかり増えるお金術』松崎のり子さん(2018年 講談社さん)
『どんな家庭でも 生命保険料は月5000円だけ』藤井泰輔さん(2017年 かんき出版さん)