自己受容ダイエット―スロトレ後に有酸素運動をして省エネ体質改善&脂肪燃焼(実践編)

ウォーキング

筋トレと(ゆう)酸素(さんそ)運動の優先順位を考える

度重(たびかさ)なるダイエットで省エネ体質になってしまった私は、筋トレで筋肉を増やしつつ、(ゆう)酸素(さんそ)運動で地道に脂肪を減らしながら心肺(しんぱい)機能を高め、基礎(きそ)代謝(たいしゃ)を上げて省エネ体質を改善することにしましたが…

どうやって運動する時間を確保すればいいんだろう。

できれば、あまり負担にならないようにしたいな。

そうでないと続けられないし、頑張(がんば)りすぎると返ってストレスになりそうだし。

まずは、筋トレと有酸素運動のどちらを優先すべきか考えてみるか。

って、そりゃ、筋トレでしょ! 減ってしまった筋肉を増やさないと(汗)

このままじゃ普通に食べても太っちゃいますからね。

基礎(きそ)代謝(たいしゃ)に関わる筋肉を(きた)えるのが効率的

でも筋トレといっても、どの筋肉を(きた)えるのが効率的なんだろう。

そんなに時間があるわけじゃないから、なるべく少ない労力で大きな効果を得たいなぁ。

そういえば、基礎(きそ)代謝(たいしゃ)はじっとしていても消費されるエネルギーだったよね。

安静にしているときに使われる筋肉といえば、体温や姿勢(しせい)を維持するために必要な筋肉か!

それらの筋肉を増やすのが効率的ということね。

下半身の骨格筋(こっかくきん)(きた)えると良いこと()くめ

まず体温を維持しているのは、骨格(こっかく)がスムーズに動くようサポートしている骨格筋(こっかくきん)という筋肉。

骨格筋(こっかくきん)は体全体にあるけど、全筋肉の7割は下半身にあるから下半身を集中的に(きた)えた方が効率良さそう。

筋肉が増えれば基礎(きそ)代謝(たいしゃ)が上がるのはもちろん、体温が上がって免疫(めんえき)力も高まるし、冷え性も改善できる。

さらには、下半身を中心に筋トレすれば、()(きゃく)効果やヒップアップ効果もあるし、良いこと()くめじゃん!

よし! お(なか)、太もも、ヒップの筋肉を(きた)えよう。

(ちょう)腰筋(ようきん)は美しいボディラインの(かなめ)

次に、姿勢(しせい)を維持しているのは、体の奥深くにあるインナーマッスル(コアマッスル)という筋肉。関節を固定・保護する役割を果たしている筋肉です。

なかでも、背骨と(あし)の付け根をつないでいる大腰筋(だいようきん)骨盤(こつばん)(あし)の付け根をつないでいる(ちょう)骨筋(こつきん)は、合わせて(ちょう)腰筋(ようきん)とも呼ばれています。

これらは姿勢(しせい)を維持するのに非常に重要で、筋肉のサイズも大きめ。インナーマッスルは(ちょう)腰筋(ようきん)(きた)えるのが効率良さそう。

しかも筋肉研究の権威として知られる石井直方さんの『35歳からの美女の筋トレ』によると、(ちょう)腰筋(ようきん)(きた)えれば、基礎(きそ)代謝(たいしゃ)が上がるだけでなく、姿勢(しせい)が良くなって猫背(ねこぜ)が解消し、内臓が正しい位置におさまってポッコリお(なか)も改善するそうです。


また、お尻が(れないようにするには、大腰筋(だいようきん)(きた)骨盤(こつばん)が後ろに倒れないようにしたうえで、お尻の筋肉(大殿筋(だいでんきん)や中殿筋(でんきん))を(きた)えることが重要みたいですし。

よし! (ちょう)腰筋(ようきん)大腰筋(だいようきん)(ちょう)骨筋(こつきん))を(きた)えるぞ。

スローな筋トレで筋肉が勘違(かんちが)いして増える⁉

効率よく基礎(きそ)代謝(たいしゃ)を上げるには、下半身の骨格筋(こっかくきん)とインナーマッスルの(ちょう)腰筋(ようきん)(きた)えればいいわけね。

まず下半身の骨格筋(こっかくきん)は、道具を使わずシンプルに腹筋運動とスクワットで、お(なか)、太もも、ヒップの筋肉((ふく)直筋(ちょくきん)大腿(だいたい)四頭筋(しとうきん)、ハムストリングス、大殿筋(だいでんきん))を(きた)えていこう。

ジムに通うのは大変だし、ダンベル・エクササイズは昔やったことがあるけど続かなかったからな(汗)

でも、重いバーベルを持ち上げるなど、筋肉はかなり強めの負荷(ふか)をかけて疲労させ、修復・回復することで増えていくのに、ダンベルなどの道具を使わなければ強い負荷(ふか)はかけられないよなぁ。

軽い負荷(ふか)で筋肉を増やす方法なんてあるのかな?

と、そんな方法があります!

例えば、重いバーベルを持ち上げようと力を入れて筋肉を縮めると、静脈(じょうみゃく)圧迫(あっぱく)され酸素不足になってしまうのですが、このような筋肉に高い負荷(ふか)がかかった状態を、もっと軽い負荷(ふか)の筋トレで作り出すことができちゃいます。

軽い負荷(ふか)でも、筋肉を(ゆる)めずに、ゆっくり筋トレして静脈(じょうみゃく)を長めに圧迫(あっぱく)し、筋肉に高い負荷(ふか)がかかっていると勘違(かんちが)いさせると、効率よく筋肉を増やせるのです。

これは筋生理学者の石井直方さんが加圧トレーニングからヒントを得て考案されたもので、「スロートレーニング」、(りゃく)して「スロトレ」といいます(詳しくは、石井直方さんの著書『一生太らない体のつくり方』で紹介されています)。

ちなみに、加圧トレーニングは、軽い負荷(ふか)で筋肉を効率よく増やせるだけでなく、血行を良くし、アドレナリンというホルモンや成長ホルモンの分泌(ぶんぴつ)(うなが)して若返りや脂肪燃焼にも大きな効果があるので、非常に魅力的です。

しかし、加圧トレーニングは特殊なベルトで静脈(じょうみゃく)圧迫(あっぱく)した状態で行うため、専門のトレーナーの指導の(もと)(おこな)う必要があり、費用も時間もかかります。

残念ながら私はお金と時間に余裕がないので、自宅で気軽にできるスロトレを始めることにしたのです。

スロトレ後に有酸素運動もした方がお得⁉

実は加圧トレーニングだけでなく、スロトレでもアドレナリンや成長ホルモンが出ます。

どちらも脂肪の分解を(うなが)してくれるのですが、驚くべきことに成長ホルモンは分泌(ぶんぴつ)が終わった後も最低6時間は脂肪を分解し続けてくれるそうです!

スロトレを始めても筋肉がすぐに増えるわけではないのですが、スロトレをすればすぐに代謝(たいしゃ)が上がって体脂肪が燃えやすい状態になり、それが6時間も続くのです。

スロトレ後6時間以内なら、(ゆう)酸素(さんそ)運動をすればすぐ脂肪が燃え始め、20分以上運動する必要はありません。

しかも通常は(ゆう)酸素(さんそ)運動で糖と脂肪が半分ずつ使われるところを、その代謝(たいしゃ)が上がった状態なら4対6あるいは3対7と、脂肪の方が多く使われるという。

これはもう、筋トレ(スロトレ)後に(ゆう)酸素(さんそ)運動をしないなんてもったいない! 

あまり時間がないから筋トレを優先して(ゆう)酸素(さんそ)運動はどうしようかと思っていたけど、朝のうちに筋トレ(スロトレ)する時間を作って、その後なんとか6時間以内にウォーキング等の(ゆう)酸素(さんそ)運動をする時間も確保しよう!

(ゆう)酸素(さんそ)運動で心肺(しんぱい)機能を高めれば代謝(たいしゃ)も上がりますし。

筋肉は休ませながら(きた)えないと増えない

スロトレ後は脂肪が燃えやすいなら、できるだけ長い間その脂肪が燃えやすい状態を維持したいなぁ。

そうすれば、(ゆう)酸素(さんそ)運動で脂肪を効率よく燃やせるチャンスが増えるもんね。

よし! 毎日スロトレしちゃおう♪と思いきや…

筋肉は(きん)繊維(せんい)糸状(いとじょう)の筋肉細胞)が(たば)になったもので、(きん)繊維(せんい)が筋トレで傷つき修復され強くなっていくことで筋肉は増えていきます。

そして、(きん)繊維(せんい)が修復され回復するまでには1~2日間かかるといわれています(これを「超回復(ちょうかいふく)」というそうです)。

逆に言うと、(きん)繊維(せんい)が回復しないうちに筋トレしてしまうと、筋肉は増えるどころか、弱ってしまうのです(これを「オーバートレーニング」というそうです)。

毎日スロトレして、まだ疲労回復していない筋肉にストレスをかけるなんて、筋肉に可哀(かわい)そうなことをするところだった(汗)

上半身と下半身を交互に筋トレして(ゆう)酸素(さんそ)運動

ん? ちょっと待てよ…

毎日違う部位を筋トレして同じ筋肉を毎日(きた)えないようにすればいいんじゃん!

でも私は下半身の筋肉を(きた)えるつもりだから、(ふく)直筋(ちょくきん)大腿(だいたい)四頭筋(しとうきん)、ハムストリングス、大殿筋(だいでんきん)を分散してスロトレするのは、ちょっと難しいかも。

よし! ぷよぷよの二の腕も何とかしたいし、バストアップもしたいから腕立て伏せもやっちゃおう。

腕立て伏せなら(きた)えるのは上半身の筋肉(大胸筋(だいきょうきん)上腕(じょうわん)三頭筋(さんとうきん))だから、下半身の筋トレとダブらないし。

ただ、普通の腕立て伏せは私にはキツイから、ひざを床につけた状態でやってみよう。

そんなわけで、月水金は下半身、火木は上半身のスロトレをすることにしました。土日祝日はお休みです♪

平日はスロトレ後6時間以内にウォーキングをしてガンガン脂肪を燃やそう。

ちなみに、スロトレは軽い負荷(ふか)をかけて行うとはいえかなりキツイです。

理想は1種目10回を3セットですが、私は10回を2セットやることにしました。無理をして続けられなかったら意味がありませんので。

スロトレ前はストレッチで身体(からだ)を温め、スロトレ後は整理体操でクールダウンします。

筋トレは1日1種目か2種目なので、これらをすべてやっても10分もかかりません。なんとか朝の忙しい時間でもできそうです。

(ちょう)腰筋(ようきん)は良い姿勢(しせい)を意識して自然に(きた)える

ここまで骨格筋(こっかくきん)(きた)え方について考えてきましたが、体の奥深くにあるインナーマッスルの(ちょう)腰筋(ようきん)大腰筋(だいようきん)(ちょう)骨筋(こつきん))はどんなふうに(きた)えればいいんだろう。

(ちょう)腰筋(ようきん)姿勢(しせい)が悪いと(おとろ)えてくるわけだから…常に姿勢を良くするようにすればいいんだ!

実は、私はとてもしつけの厳しい家庭で育ちました。

特に言葉(づか)いや身だしなみ、姿勢(しせい)等に厳しく、背筋(せすじ)を伸ばし、イスに座るときは両足をきちんとくっつけて(そろ)えるようしつけられました。

子どものころはそれが(いや)で反抗することもありましたが、おかげで今では意識しなくても良い姿勢(しせい)を保てています。

亡き父と母にはどんなに感謝しても感謝しきれません。

今後も常に良い姿勢(しせい)を保つように心がけよう。

大腰筋(だいようきん)は歩き方を工夫すると効果的に(きた)えられる

(ちょう)腰筋(ようきん)のうち大腰筋(だいようきん)は、姿勢(しせい)を維持するだけでなく足を持ち上げるという重要な役割も持っています。

つまり、大腰筋(だいようきん)は歩く・走るなどの日常動作に欠かせない筋肉なのです。

ということは、ふだんから足をしっかり持ち上げることを意識して、こまめに歩くようにすればいいんだ。

駅ではエスカレーターやエレベーターを使わずに階段を上り下りするようにし、通勤や買い物等で歩くときは、(あし)のつけ根から足をしっかり持ち上げることを意識しよう。

再びご登場願います。筋生理学者の石井直方さんの『35歳からの美女の筋トレ』には、次のように書かれています。

 歩くときも胸を張って腰をまっすぐ伸ばし、なるべく大きな歩幅(ほはば)で、早足で歩くよう心がけます。
 足のつけ根から大きく踏み出すことにより、自然とひざがよく伸びるようになり、一歩踏み出すたびに大腰筋(だいようきん)をしっかりと使うことができるのです。歩くたびに骨盤(こつばん)が前後に動くようイメージするといいでしょう。
 重心をくずさず、一直線上を歩くよう意識しながら、(たたみ)のへりの上を歩くような感覚で、右足と左足を()み出すようにします。
 すると、自然と腰をひねることになり、大腰筋(だいようきん)が適度に刺激(しげき)されます。坂道を歩いたり、階段を一段飛ばしで上がったりすることも、大腰筋(だいようきん)鍛錬(たんれん)に役立ちます。

そうか。しっかり胸を張って背筋(せすじ)を伸ばし、なるべく大きな歩幅(ほはば)で、一直線上を歩くイメージで早歩きするといいんだな。

階段の一段飛ばしは、まだ体が重くてちょっと厳しいけど(汗)

実は石井直方さんの『35歳からの美女の筋トレ』には、非常に有効なエクササイズがたくさん紹介されています。

でもここで欲張(よくば)ると続かなさそうなので、(ちょう)腰筋(ようきん)については、良い姿勢(しせい)を心がけたり、ふだんの歩き方を工夫したりすることで、日常生活の中で自然に(きた)えることを目指(めざ)したいと思います。

これからどうするか

そんなわけで、平日の朝ちょっと早起きしてストレッチで体を温めてから、スロトレで上半身と下半身の筋肉を1日おきに(きた)えて整理体操でクールダウンし、その後6時間以内に、30~40分程音楽を聴きながら楽しくウォーキングすることにしました。

また日常生活の中で自然に(ちょう)腰筋(ようきん)(きた)えるために、常に良い姿勢(しせい)を保ち、駅などでエスカレーターを使わずに階段を上り下りするようにしたり、なるべく大きな歩幅(ほはば)で一直線上を歩くイメージで早歩きするようにしたりしていこうと思います。

ここまで長らく私のダイエット記事を読んでくださり、ありがとうございました。

次回の記事では、私の自己受容ダイエットのまとめ&結果をお伝えしたいと思います。

参考文献


『一生太らない体のつくり方』石井直方さん(2007年 エクスナレッジさん)
『35歳からの美女の筋トレ』石井直方さん(2010年 三笠書房さん)